April 2005

April 25, 2005

月光荘

■新たな習い事

今月から、チーズプロフェッショナルという資格を取るために学校へ通い始めました。

小学生の頃からチーズが大好きで、遊びから家に帰る時、「今日の晩ごはんは、鶏肉とチーズとジャガイモでありますように・・・」と、毎日毎日お祈りしていたほど、今思えばおバカな子供でした。その3つの組み合わせが、もぉ最高の大好物だったのです。

大人になってからはさすがにそこまでの熱はなくなりましたが、それでも未だ冷めやらず、です。

普段も時間があるときは、チーズ屋さんを覗いて心惹かれるチーズを買って帰るのが楽しみのひとつ。フレンチを食べに行って、お腹とお財布に余裕のあるときには、デザート前にチーズを楽しんだり、旅行先で珍しいチーズがあると必ず試してみたり、3、4年前にはチーズ図鑑の新書判が刊行される!、と聞いた途端買いに走ったり、仕事で疲れ果てた時は、普段より贅沢なチーズを買って帰り、ストレス解消と元気付けにしたり・・・。

■画材屋さんのスケッチブック

いざ勉強を始めてみると、頭の中にぱらぱら散らばっていたことが、徐々にきゅっきゅと集まってくるような心地よい感じ。

そうは言っても、今は必死でフランスチーズ42種を覚えているところ。通勤電車の中や、時にはお昼休みを使って暗記に励んでいます。資格取得は難関、と聞いているので、たとえ試験に受からなかったとしても、頭の整理と今後の楽しみに役立てよう!と自分を励ましています。

そんな勉強のお供に選んだのが月光荘のスケッチブック。

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大正6年創業、ラッパがトレードマークの、銀座にある画材店のスケッチブックです。

紙の種類が4タイプ。画用紙みたいに厚いものもあれば、メモをするのにちょうど良い薄さのものもあります。「勉強用」にはその薄手のものを選びました。紙には1cm毎に小さな点が打ってあるので、文字を書くにも線を引くにも好都合。表紙の色もいくつかあるので、選ぶ楽しみもあります。

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絵を描く人には有名なお店かもしれませんが、一切、絵を描かず(というか、描けない・・・)、もっぱら鑑賞専門の私にとっては全くなじみのなかったお店です。

ただ以前に、何かの記事で月光荘のスケッチブックのことを知り、ず?っと頭の隅にひっかかっていました。

今回、久しぶりにお勉強をすることになったのでノートが必要!とあらば・・・、と、このお店のことを思い出し行ってみたのでした。

店内に入ると、親切な店員さんが冷たいお茶を出してくれ、商品をひとつずつ丁寧に説明してくれるのです。店内の写真を撮りたいな、とダメ元で申し出たら、快くOK!

お店には常連さんが来ることが多いのか、見なれぬ私の顔を見て、「初めていらっしゃったんですよね?」と、お店の歴史と画材道具へのこだわりを紹介する紙まで手渡してくれました。

スケッチブックだけ選ぶつもりでいたのが、そうするとモノに愛着が生まれ、えんぴつ、鉛筆削り、消しゴム、練り消し、カルトン(紙ばさみ)までついつい買ってしまいました。

練り消しは、文字や線を消すのにはもちろん、グラスを割ってしまった時の細かいカケラや、取りにくいホコリをぺたぺた取るのにも重宝♪、ということを思い出し、今回は、掃除道具として買っておきました。

何事も形からはいってしまう性質。あとはチーズの勉強がはかどりますように。

そういえば、このお店のラッパのマーク。
ストックホルムで見た、郵便ポストのマークと似ています・・・。

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at 00:40|Permalink 使って楽しいモノ 

April 18, 2005

アンデルセン童話のテーブル

■北欧の有名な作家は?

今年2005年は、アンデルセン生誕200周年
アンデルセンといえば、人魚姫、マッチ売りの少女、みにくいアヒルの子、など、私達にもなじみ深い物語はいくつもあります。

昨年の夏休みに、長年のあこがれの土地、北欧をくるっと周ってきました。
コペンハーゲンでは、その時すでに、アンデルセン生誕200年を記念するイベントがちらほら。ローゼンダールというショップでは、ちょうど記念のマグカップとお皿が売り出され始め、街中では、イベントのトレードマークであるハートがぺたぺた貼られていたり、翌年のイベントを今から盛り上げていこう!という雰囲気が街のあちらこちらから伝わってきました。

■お皿の上の物語

先日、「スカンティップス」というPorcelain Paintingの教室の発表展示会へ行ってきました。後輩がこの教室へ7、8年通っていて、いよいよマスター(師範)のお免状を授与されたのです。(おめでとう!)

このお教室は、ロイヤルコペンハーゲン社でフローラ・ダニカのペインターとして10年間活躍されていた石井逸郎氏が主宰しています。独立後、東京にペインティングスクール「スカンティップス」を設立。日本とデンマークのスタジオを1か月おきに往復して、ペインティングの指導とオリジナルデザインによる新しい食文化の提案をしている方とのこと。

今回、アンデルセン生誕200年にちなみ、展示会のテーマは「アンデルセン童話のテーブル」。
マッチ売りの少女、人魚姫、ナイチンゲールなど、その童話からイメージしたものを器の上に描き、テーブル上で表現されているのです。

センスのよい招待状も、当日、会場に着くまでの気分を高めてくれます♪

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会場のFour Seasons Hotelのボールルームとホワイエは、美しく描かれた主役の器達で華やかに彩られていました。その主役達をニコライ・バーグマンのフラワーアレンジメントが、これまたステキに華を添えています。

彼のボックス・アレンジメントを初めて知ったのは、有楽町にエストネーションができた時。シックな黒の箱に詰められた花を見た時に、「こんなアレンジがあるなんて!」と、当時は衝撃的でした。それ以来、ちょっとした贈り物をするときには、時々利用していたのでした。

そのニコライ・バーグマンは、以前からこのスカンティップスのフラワーアレンジメントも手がけていたそうです。聞けば聞くほど、ステキなお教室♪

さて、後輩は、今回の展示発表会でマスター(師範)取得がかかっていたため、最終課題として、ひとつのテーブルを丸ごとアレンジする、という大作を手がけていました。そういう理由でテーマはアンデルセンとは別で、色彩豊富な「インコ」をテーブル上に表現していました。

テーブルを一目見た瞬間、繊細な色遣いと優しいタッチ、彼女の人柄がにじみ出るような柔らかいフォルムにすっかり心奪われてしまいました。「絵付け」といえば「花」、というイメージが強い中、彼女の表現する愛らしいインコが楽しそうにさえずっているテーブルは、センスの良さと優しさと明るさが見事に際立っていました。

とにかく、ステキ?!のひとこと。撮影禁止のため目に焼き付けて帰ってきましたが、また是非、手にとって見てみたい!毎週何かしらワクワクしていますが、彼女の次の作品を見るのが今からとっても楽しみです♪

at 00:25|Permalink 日々のデキゴト 

April 17, 2005

直島その3:家プロジェクト

■過去と未来、生と死

直島に行ったら必ず足を運ぶべきところ。それは本村という地区の家プロジェクト。現在、4つの古い建物がアーティストの手によって改修されています。

これだけ聞くと、「ふ?ん、あっ、そう。」という反応をしてしまいがち(私がそう)。サイトを見ても建物の外観の写真を見る限り、古い家屋を残したままキレイにしただけなんじゃないの?、と、期待はゼロ。

ところがところが、こんなに鳥肌が立つ程感動したのは久しぶり!!という場所だったのでした。その上、生まれて初めての感覚を体験できる場所もあり・・・。


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島のボランティアの方が、無料でガイドツアーをしてくれるので参加することに。

このガイドさんの説明のおかげで、感動が倍増しました。是非、お話を聞きながらまわることをオススメします!

集合場所は、本村ラウンジ&アーカイブ
他2組の参加者と一緒に、まずは目指す角屋へ。

ここは、築数百年(確か200年)の民家の内部が、宮島達男氏のアートで変身させられています。

ちなみに、六本木ヒルズのTSUTAYA向かいの壁に映っているデジタルの数字は、宮島氏の作品の一つです。

ところで、どの「家」も内部の撮影は禁止。それにここで詳細を書いてしまったら、これから行く人の感動を削いでしまう・・・、ということで、すべてオブラートに包むことにします。

その次は南寺へ。向かう道すがら、ところどころに「屋号」という昔の家の通称を記したステンレス製のプレートがかかっています。
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太陽の角度によって、その屋号が影法師のように出てきます。それを見つけながら歩いていると、目指す南寺に到着。

ここも安藤忠雄設計ですが、コンクリ打ちっぱなしではなく、珍しく木製。それにもまして、この中に控えているジェームズ・タレルの作品は必見です!何も言いません。でもひとことだけ:ここでの感覚は、一生忘れられません。

最後は護国神社
ここを担当した杉本博司氏の死生観が、見事に表現されている場所だと実感。石室では思わず言葉を失いました。

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残念ながら、4つ目のきんざは昨年の台風の被害に遭い、修復中でした。GWには再開されるそうです。(ぜひ、行ってみたい)


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さぁ、1時間ほど歩き回って、心に感動のショックの連続を与え続けたら、一休みしたくなります。

本村地区唯一のカフェ、カフェまるやで、豆腐カレーと美味しいスイーツでおなかを満たしながら、小さな島の上で繰り広げられている出来事に、改めて「おそれいりました」と、心の中でつぶやいてしまいました。

at 23:48|Permalink 旅したコト 

April 11, 2005

春・爛漫♪

■花見の穴場、発見!

金曜日の晩は、古くからの友人達とここで食事。
ここのご自慢、「鴨白レバーとバナナの串焼き」、「半熟玉子の舞茸ソースがけ」などを堪能した後、アイスワインが飲める、というホテルオークラのバーへ向かうことにしていました。

お店を出たら、すっかり春めいた空気が充満?。
そんな中をてくてく歩くのは気持ちがよくて、大好きなことのひとつ。夜が明けるまで歩き続けてもいいくらい!みんなもそう思ったのか、ちょっくらオークラまでお散歩しよう!と自然に相成りました。

付近の超高級住宅街の路地を、こっちを曲がってみよう、あっ、行き止まり、じゃあこっち・・・、と深く入り込んでしまったこと約10分。いきなり目の前が開け、ちょっとした高台の上に出てきました。

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目の前にドーンと現れたのは、間近に見える六本木ヒルズ。眼下の小さな公園には、満開の大きな桜の木が密集して、そのコントラストに思わず感激の声♪

公園に駆け下りてみると、しっかりしてこじゃれた木製のテーブルとベンチが2組。そのひとつには、「We will use this table from 11:30am tomorrow, Apr. 9th!!」と、外国人さんによる場所取りの張り紙があります。

それじゃあ!、と紙とペンを探り出し、もう一つのテーブルに同じ時間帯に場所取りの張り紙を・・・。バンドエイドで貼りつけたら、もう、すっかりワクワクドキドキ♪アイスワインそっちのけで、その近所に見つけた古い民家を改造したバーで飲みながら、突然に決まった「お花見プラン」を立てながら夜が更けたのでした。

■花より・・

翌朝、友人からのメールで慌てて目を覚まし、待ち合わせ場所のFOOD MAGAZINEへ。
昨晩の打ち合わせでは、そこでお惣菜やら飲み物やらを調達するくらいでいいよね、急に決めたことだし・・・、ということで。

向かう途中、メンバーのひとりから「今、フォカッチャを焼いているのでちょっと遅れます!」とのメールが。昨晩、一緒に深夜まで飲んでいたのに、なんとまぁ、朝から生地を醗酵させていたのです。彼は普段からプロ級の料理の腕前を発揮していましたが、今回、またもや大活躍です♪

昼頃、現地に集合!
ロマンチックな夜とはまた違った、ご近所の人達が集まるようなほのぼのとした様子の公園です。

近所の子供達が何組も元気に遊んでいたり、公園に面したマンションからお弁当を持って、くつろいでいる家族もいたり。耳を澄ませると、聞こえてくる声はほとんど英語です。周囲の道路を歩くのは、近所の住民とおぼしき外国人ばかり。外国人比率は80%くらい、といっても大げさではない環境です。

場所取りをしていたテーブルは、張り紙を剥がされていたものの、無事に空いていました。お天気はいいし、おなかは空いているし、それでは早速かんぱ?い♪

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友人お手製、オリーブ&アンチョビと、炒めオニオンのフォカッチャをメインに、桜の季節の午後をのんびり過ごしました。

そうそう、もちろん桜も忘れずに・・・。

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また、公園の近所に、いかにもこだわりの日本酒ばかりを集めてます!という風格のある酒屋さんも発見。

ここでは、利酒会を開いていたり、さまざまな活動をしているようなので、日本酒好きな方には有名なお店なんだろうな・・・、と確信。

すず音で有名な、あの「一の蔵」の季節限定品、発泡日本酒「花めくすず音」を友人がそのお店で見つけてきました。

黒いボトルにはピンクの文字がうきあがり、桜の花びらがひらひらと。グラスに注ぐとしゅわしゅわと泡がたち、ほんのり桜色。まるでロゼシャンパンのようです。上品な甘味が花見気分をますます高めてくれます。桜を愛でながら飲むのに、これ以上ぴったりのお酒はないでしょう!

来年のお花見は、どこでどんな風に過ごすのでしょうか。また偶然の出会いに期待して過ごすことにしてみます♪

at 00:16|Permalink 日々のデキゴト 

April 10, 2005

直島その2:地中美術館

■地中に埋もれた美術館

2004年にできたばかりの地中美術館
こちらも安藤忠雄設計の建物です。景観を損ねないよう、建物のほとんどは「地中」に埋もれています。

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美術館内にある地中カフェは、全面ガラス張りの向こうに海が広がっています。美味しいカプチーノとデザートを食べながら、心がどんどん海に吸い込まれていってしまうようです。

日替わりのデザートには、モネがお気に入りだったというレシピから選んで提供してくれているものもあります。その日の「モネデザート」は、バナナアイスクリーム。地中ショップで売っているモネ関連の本に、モネのお気に入りのレシピが集められているものも置いてありました。

肝心のアートは、というと、作品の数は少ないものの、作者それぞれの発想や、それを最大限に訴えさせるという展示方法には何度も度肝を抜かれました。

モネの「睡蓮」連作が展示されている部屋は、乳白色の空気の中に自分が入ってしまったかのよう・・・。幻想的な気分をかきたてられます。パリのオランジュリー美術館(2006年まで改修のため閉鎖中)の「睡蓮」部屋とは、また違った雰囲気です。

一番気に入ったのは、ジェームズ・タレルの「オープン・スカイ」。正方形に切り取られた直島の空を楽しむことができます。

ぜひオススメしたいのが、その「オープン・スカイ」のナイト・プログラム。金曜日と土曜日の夜のみ開催しているプログラムで、完全事前予約制です。

美術館を閉館したあと、ペンライトを頼りに「オープン・スカイ」部屋へ入ります。そのあとは・・・体験してのお楽しみ♪

これまで内外の美術館めぐりを数え切れないほどしてきましたが、マイ・ランキングでは、かなり上位に入る美術館です。瀬戸内海にこんなステキな場所ができていたなんて・・・。また機会を作って訪ねてみたいと思います。

at 23:44|Permalink 旅したコト